「ノンフィクション・調査報道に特化したサブスク」SlowNewsを30日無料体験した

SlowNewsってなに

SlowNewsという本・記事のサブスクサービスがある。月額1,650円で、各社の新書(の一部)や、海外の調査報道の翻訳、SlowNewsオリジナルの連載記事などが読める。

https://slownews.com/

これの30日間無料体験を試した感想の記録。

どうして試したの?

インターネットに疲れたので。かつては、Twitterを見ているといろいろ面白トピックがあり、なんとなく勉強になったり、知らないネタを仕入れたりすることができた。ところが、いまや疲れるようなめんどい話題ばっかり見かけるようになってしまった。TLの作り方が下手という面もあるのかもしれないが、公式アプリは燃えてる話題・燃えそうな話題をトピックと言ったりニュースと言ったりして流してきているばっかりになってしまった。

ニュースサイト・新聞社のサイトも状況はあまり変わらない。その場その場の速報性を重視して、釣りのようなタイトルをSNSに流して流しっぱなしになっている。記事が短いので深入りができてこない。課金すれば違うのかもしれないが、課金する気にならないほど釣りタイトルで気持ちが弱ってしまう。まあ、NHK NEWSのサイトは結構しっかりとした分量の記事を書いてると感じるが…。

人々はそんな引火性コンテンツをちら見しては、不確かな情報と偏見で殴りあい争うようになってしまった。インターネットはつらい。

そんな中で「ノンフィクション・調査報道に特化した」サブスクとして、SlowNewsを知った。面白そうだとは思っていたものの、月1650円というところで、なかなかの手ごわさを感じて試せていなかった…が、まあ2022年になったことだし、いっちょ試してみるかと思い30日体験を開始した。

どうだったの?

そして、先日30日の体験が終わった。

体験期間中に読んだのは以下のもの。

slownews.com

これはオリジナルの連載。とりあえずオリジナルものを、ひとつ読んでみようと思ってその時トップページにあったものを読んだ。知らないものの話でなかなか面白かった。

slownews.com

slownews.com

この2つは新書?単行本?っぽい。よく見たら、1500-1700円ぐらいの本だったので、実はこれだけで元がとれてはいた。

社会保障に関して、基本的なデータがよく載っていてよかった。いや、社会保障難しいね、との気持ちになってしまう。ただ、どちらか一方だけ読んでも十分かもしれない。

slownews.com

slownews.com

slownews.com

これらはThe New York TimesNewsweekの翻訳記事。うち1つはYahooニュースでも同じものを見つけて、うーんとなってしまったが、まあそういうのもあるんだろう。

コンテンツ一覧を見てると、まだ読んでないけどこんな面白そうなものもある。あれってどうなってたんだっけ〜?というもので気になるところのものとか、有名なあの本とかだ。

slownews.com

slownews.com

slownews.com

slownews.com

slownews.com

どんなコンテンツがあるの

コンテンツは、各社新書 + オリジナル連載 + 海外報道の翻訳という感じがする。作品一覧は課金せずとも見ることができる。見た感じ530本ぐらいあるっぽい。

slownews.com

各記事にはタグがついているので、そこから面白そうなところをひっぱってくることもできる。たとえば

さらに、月に20-30冊ほどコンテンツ追加されている、らしい。

秀逸な機能として、全文検索がついているし、なんとこれは課金しなくても使える。たとえば「年金」で検索すると、ずらずらと本の一覧が出てくるし、本文の該当部分がちょろっと出てくる。

年金 - 検索 | SlowNews (スローニュース)

総合的にどうだった?

びみょ〜な空き時間の使い方として、かなり体験が良い。(最近アプリ出たらしいけど *1 )基本、ブラウザで読めるのでスマホでもPCでもタブレットでもスッと読める。歯磨きとかのちょっとした空き時間に、TLを見て疲弊する代わりに、新書なり調査報道なりをちょろちょろ読めるのは気持ちが穏やかにもなるし学びにもなりよい。

表示も、いい感じのところで改ページされたふつーのテキストで、変にゴテゴテしてることもなく読みやすい。フォントの種類やサイズ・背景色・横組み・縦組みとかも変えることができる。下手な新聞社サイトより自分好みに読めるかもしれない。

検索機能は、かなり好きな機能との感触がある。インターネットで人々が不確かなことをつらつら語る中、あーあんなデータあったなーと思いつつ検索すれば、該当記事がでてくる。その記事の中には、だいたいソースのついたデータがあって、本当かどうか確認することができる。べんりだ。(もちろん著者が100%信頼できるとは言えないのだけど)

問題は値段との兼ね合いだ。月1,650円という値段は他のサブスクの値段としては結構強気だ。動画配信と違って、そんなになんとなく流しておくこともできないし*2、読まないとまるっと簡単に「損」してしまう。

とはいえ、新書の値段を考えると、月に1-3冊分ほど読めばだいたい元はとれるし、本屋・図書館に行くような手間もカットできる。どこでもサクッと読んでクローズできるので、ちょびちょび読み進めることができる。そのうちに、だいたい元はとれる…ような感じがする。

なんやかんや、上にあげたようなオリジナルの調査報道系記事をまだ読めていないのが体験として痛いところではある…が、まあ新書読んでいい体験ではあったし、もうちょい続けてみようかと思う。

まとめ

燃えさかるインターネットとニュースに疲れて、ゆっくりしっかりした記事と報道を読みたくなった。月1650円のサブスクで読む記事は安住の地となるのかどうか。探究は続く。

*1:https://twitter.com/SlowNewsJP/status/1492359599646965767

*2:そういえば、読み上げ機能もあるのだが、速度調整できないので使っていない